タイトル:くまちゃん
作者: 角田 光代
出版: 新潮社 2009.3.3
⇒簡単に言うと、TVドラママンハッタンラブストーリー(宮藤官九郎作)型の AとBが恋して、
こんどはBとCの恋の話に・・・という、バトンタッチ短編小説だ。
マンハッタンと違うのは、すべてが失恋してしまうということ。
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4回ふられても私はまた、恋をした。なんてことだろう。
あんなにつらい思いをしたというのに。
きっとここにあなたがいる、傑作恋愛小説。
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角田さんの小説は、どきどきするわけではない、感情の大きな起伏が あるわけでもない。
特にこの小説は、その年代なりの、あほらしい主人公の行動に
いらいらしたりすることがおおいのだが、そのあほらしい行動や思考の あとに
本人が物事の本質に気づいたりすることで、あ、自分にも こういう一面はあるよな、
あったよなと共感できる。
そして、日常の行動の中で、たとえば、食事や掃除、洗濯、散歩 、主人公たちの
感情が変わってゆくことがじわりじわりと感じられる 文章力は見事!
本当に、この方は小説を書くのがうまいなぁ~と思う。
あとがきに、失恋とは旅と一緒、みたいなことを書かれている。
旅をする前の自分と後の自分は、立ち位置が変わっている・・・。
みたいな。なるほど。いいね~。
「オンライン・カンソウブン(感想文)」