タイトル: 楊家将
作者: 北方 謙三
出版: PHP研究所 2003.12.26
⇒中国モノはあまり得意ではなかったが、楊家将は日本の武士道にも
似た自己犠牲や忠君、下位の者に仁慈を以てし、敵には憐みをかけ、
私欲を忌み、公正を尊び、富貴よりも名誉を以て貴しとなすココロがある。
このような愚直な男はめったに小説でお目にかかることはできない。
家将の息子たちの、家将に対する孝のココロもあざとさがなく、清清しい。
さらに、相対峙するライバル北の将軍「白き狼」すら凛々しいのだ。
心洗われるとはまさにこのこと。戦記ものではあるものの、武将の家族の
心意気、親兄弟の(中には腹違いもいるのだが)深い愛情、熱きココロは
血なまぐささをすっきりと洗い流してくれる。そして、壮絶な結末は・・・。
「オンラインカンソウブン」