タイトル: 黄色い目の魚
作者: 佐藤 多佳子
出版: 新潮社 2002.10.30
⇒佐藤さん作品3冊目!
「一瞬」とは違った1人称×男女、各々の視点で進められる手法だ。
絵を描くのがが好きなゴールキーパー木島悟と絵を描いているのを見るのが好きな
村田みのりの青春恋愛小説。
黄色い目の魚は、佐藤さんが学生のときに書いた短編が長編作品へのきっかけと
なっている。
悟の屈折した、でも、根っこはストレートな男気のあるキャラクターと、同じく屈折し
ココロを閉ざし、オジのイラストレーター&漫画作家の通ちゃんにしかココロを開いて
いなかったみのりが徐々に絵を通じて、悟るにココロを開いてゆく。
1人称×男女という技法で、悟る視点、みのり視点で語られるシナリオは見事!
コミュニケーションを介在しなければわからない、相手のココロ、想い、喜び、怒り
嫉妬、悲しみの機微を表現するに、この技法が光り輝く。
舞台は(実名は出ないが)鎌倉高校。湘南の設定がまた、いい雰囲気をかもし出している。
言って見れば、うじうじした男女のへんてこりんな恋愛なのだが、それがまたリアリティーを
生んでいる。
いいね~。
「オンラインカンソウブン」